層流―乱流遷移に現れる動的渦群の機械学習による挙動解析
現象数理セミナー
開催期間
2019.8.26(月)
16:00 ~ 17:30
16:00 ~ 17:30
場所
九州大学 伊都キャンパス ウエスト1号館 C棟 5階 中講義室(W1-C-513)
講演者
松浦 一雄 (愛媛大学大学院理工学研究科)
概要
ヘアピン渦は,層流―乱流遷移および乱流流れで共通して見られ,乱流の主要な基本構造であると考えられている。一方で,時々刻々と複雑に変化する境界層流れの中にあって,その形態は多彩であり,同一あるいは異なる乱流間での普遍性,不安定性やスケールは必ずしも明確ではない。本研究は,還元論的視点に基づく,ヘアピン渦挙動の理解と法則性の発見を目指している。まず,圧縮性Navier-Stokes方程式の直接シミュレーションを行い,渦の循環強度や壁面からの立ち上がり角といった渦の特徴量が渦挙動に与える影響を調べた。次に,流れ場に現れる個々の渦を個別に分析しながらも,多数の渦を扱うため,渦の点群-スケルトン化・方程式の細分化・スケルトン点の局所近傍における基礎式の簡易化に基づく新たな渦データマイニング手法の提案を行った。さらに,これまで開発した手法を発展させた,機械学習に基づく新手法についても発表する。