マクロスケールにおける接触抑制モデルとその数理解析
現象数理セミナー
開催期間
2011.8.11(木)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
伊都キャンパス 伊都図書館3階 中セミナー室3
講演者
若狭 徹 (明治大学研究・知財戦略機構)
概要
細胞の接触抑制とは, 細胞増殖や移動プロセスにおいて観察される制御機構の一つである. マクロスケールにおける接触抑制の発生メカニズムの解明を目的に, Bertsch-Dal Passo-Mimuraは通常細胞・異常細胞間の個体数力学モデルを提唱した. この接触抑制モデルは, Chaplain-Graziano-Presiosiらにより提唱された5変数腫瘍浸潤モデルのある縮約系に相当し, これに対して適当な初期条件に対する解に接触抑制が現れることが示されている. 本講演では接触抑制モデルについて, モデリング, シミュレーション, その進行波解析に関して, これまでの研究結果を中心に講演を行う. 加えて, 現在の進展状況や関連する腫瘍浸潤モデルなどについて時間の限り紹介したい. なお本講演はMichiel Bertsch教授, 三村昌泰教授との共同研究の
内容に基づくものである.