多重巻き曲線の等周不等式と表面拡散流について
関数方程式セミナー
開催期間
2019.10.4(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
三浦 達哉 (東京工業大学)
概要
表面拡散流方程式は四階の幾何学的発展方程式の典型例の一つである.平面内にはめ込まれた閉曲線に対する表面拡散流方程式の定常解は一重または多重巻きの円のみであり,一重巻きの円がある意味で安定であることはよく知られているが,一方で多重巻きの円は不安定であり,その近傍における解の挙動については未解明の部分が多い.その理由の一端として,表面拡散流方程式の解の制御においては等周比が重要な役割を果たすものの,多重巻き曲線に対する等周比の理解が未だ十分でないという点が挙げられる.本講演ではまず初めに回転対称閉曲線に対する等周不等式の一般形を与え,その応用として,表面拡散流において時刻無限大で多重巻きの円に収束するような初期曲線のクラスを与える.
なお本研究は岡部真也氏(東北大)との共同研究に基づく.
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