分野別セミナー

数理生物学, 化学反応系などの分野において反応拡散方程式を用いた現象の解析が盛んにおこなわれている. また, パターン形成の観点から定常解の存在と安定性を含めた大域的構造の解明が重要な問題となっている. しかし, 一般に微分方程式系を扱うには困難なことがあり、本講演では反応拡散方程式の極限系として導入される積分条件付きスカラー方程式を扱う．金属触媒反応モデル, 走化性を持つ生物個体群動態モデルなどを例に含むような双安定系の微分方程式について, 定常解の大域的解構造について報告する. ここでは分岐理論及び等高線解析などを適応した, 1次元有界区間, Neumann境界条件の下での解析結果を述べる. 本研究は久藤衡介氏（電気通信大学)との共同研究に基づく.

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