圧縮性Navier-Stokes方程式の初期値問題の臨界空間での非適切性について
関数方程式セミナー
開催期間
2018.7.20(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
小川 卓克 (東北大学)
概要
等温条件下での圧縮性Navier-Stokesの初期値問題を考える. この問題に対して, Fujita-Kato流の各主要項を上変にする, スケール変換で上変な 函数空間(臨界空間と呼ぶ)での適切性が議論されており, 非圧縮性Navier-Stokes 方程式の初期値問題と類似な, 臨界斉次Besov空間での適切性がDanchinらにより, $\dot{B}^{-1+n/p}_{p,1}$で$1\le p<2n$において得られている. また Chang-Miao -Zhangは同様の斉次空間で, 可積分指数$p$が大きい場合; $p>2n$のとき, 初期値 連続依存性が破綻することを示した. ここでは可積分指数の閾値である$p=2n$の場合に, 一般に初期条件への連続依存 性が破綻することと, $p>2n$の場合に障害となる移流項のみならず, 主要準線形 項から障害を引き起こす項が表れ, それらが相殺することにより, より詳細な解析 が必要となることを述べる. この講演は岩渕 司氏との共同研究に基づく.
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