記憶型消散項を持つ対象双曲系の減衰構造
関数方程式セミナー
開催期間
2018.2.2(金)
16:30 ~ 17:00
16:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
谷上 勝吾 (九州大学)
概要
通常の緩和型消散項を持つ対称双曲系の減衰構造に関しては、1980年代の Umeda-Kawashima-Shizuta 等の一般論があり、詳細な結果が知られている。本講演では、通常の緩和項ではなく、記憶型緩和項を持つ対称双曲系の減衰構造について考える。記憶型緩和項とは緩和型消散効果が過去の履歴に依存するような緩和項のことである。特に、記憶型緩和項の核関数を具体的に $e^{-t}$ で与えたときを考察し、その場合の減衰評価において、高周波部分に可微分性の損失が現れることを明らかにする。さらに、解のスペクトル表現を具体的に与えることで、可微分性損失型の減衰構造が現れることの正当性についても言及したい。
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