分野別セミナー

特異性を伴う初期値を持つ半線形熱方程式について，ベキ乗型などの具体 的な増大度を持つ非線形項に対してはF. B. Weisslerらの研究によって解の存 在・非存在の分類がなされている．本講演では非線形項の増大度に具体的な仮定 を置くことなく，一般の非線形項に対する時間局所解の存在・非存在性を分ける 閾値を，初期値の可積分性を用いて明示的に決定する．分類のために中心的な役 割を果たすスケール不変性，および一般化Cole-Hopf変換について解説し，具体 的な非線形項に対する適用例を紹介する．
本講演は静岡大学の藤嶋陽平氏との共同研究に基づく．

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