半空間上の粘性保存則系に現れる縮退定常解について
関数方程式セミナー
開催期間
2016.11.18(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
中村 徹 (熊本大学)
概要
本講演では対称放物型となる連立な粘性保存則系を1次元半空間上 で考え, ある意味で縮退した定常解の存在性と漸近安定性について 考察する. 単独の粘性保存則に対する同問題については川島・倉田 等によって縮退定常解への時間漸近率が算出され, その漸近率には 上限値が存在することが示された. 本講演では連立系においても時 間漸近率に上限値が現れることを示す. 証明は単独の場合と同様 Hardy型不等式を用いた重み付きエネルギー法によるが, 連立系に 応用するためには中心多様体に沿った固有ベクトルを用いた系の対角化などの工夫が必要となる. なお本講演での手法は, 対称双曲放物型となる圧縮性粘性流体のモデル方程式にも応用可能である.
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