On recent development of numerical analysis of entropy/viscosity solutions
関数方程式セミナー
開催期間
2016.7.15(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
曽我 幸平 (慶応義塾大学)
概要
双曲型保存則方程式のエントロピー解およびHamilton-Jacobi方程式の粘性解を差分法によって数値解析する際,数値粘性と呼ばれるある種の拡散効果が観察される.本講演では,この効果が差分法を行う格子空間上の非一様ランダムウォークで特徴付けられることを見る.これはラプラシアンが有する拡散効果の確率論的特徴付けを想起させる.さらにこの特徴付けによって,差分法の安定性と収束が変分法および大数の法則によって見通しよく証明できることを見る.特に,flux関数が時空間に依存する場合に,従来の数値解析の枠組みでは得られなかった差分法の安定性・収束・誤差評価などに関する新たな結果を紹介する.この枠組みの利点として,特性曲線がPDEの解と同時に近似できることを指摘し,弱KAM理論と呼ばれる力学系理論の数値解析への応用についても触れる.
リンク:セミナーHP
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