The uniqueness of indefinite nonlinear diffusion problem in population genetics
関数方程式セミナー
開催期間
2016.1.8(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
中島 主恵 (東京海洋大学)
概要
空間非一様な反応拡散方程式を用いて記述される遺伝子頻度のモデルを考える.このモデルは1975年 Nagylaki によるもので,2002年には Lou-Nagylaki により次のような数学的な予想が得られた.
Conjecture 1. 方程式の非線形項がもつ環境変数 g(x) がある条件を満たすとき,拡散係数を微小とした状況下で漸近安定な定常解が存在し,その定常解は唯一の非定数定常解である.
Conjecture 2. 環境変数 g(x) が Conjecture 1 の条件を満たさないとき,拡散係数を微小とした状況下でちょうど2個の非定数定常解が存在する.1つは漸近安定な定常解で,もう1つは不安定な定常解である.
本講演では1次元の区間上でこの方程式を考え,Conjecture 1 を証明する.遷移層を多数もつ定常解を構成し,拡散係数を微小とした状況下で,この定常解の線形安定性,一意性について論じる.
リンク:セミナーHP