一般閉集合を初期データとした平均曲率流の弱解存在定理
関数方程式セミナー
開催期間
2015.10.16(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
利根川 吉廣 (東京工業大学)
概要
一般n次元空間(n>1)の閉部分集合Mは、局所有限なn-1次元ハウスドルフ測度をもち、n-1次元可算修正可能(countably rectifiable)、またコンパクトではない場合には無限遠で高々指数関数オーダーのn-1次元測度増加のものとする.最近、このような一般集合Mを初期データとした平均曲率流の、時間大域的な弱解存在定理が証明できたので、その結果や構成方法の概略を説明する.得られた弱解は非自明なBrakkeの平均曲率流で、ある密度に関する弱い仮定のもと、殆ど全ての時刻と場所で滑らかな平均曲率流になる.物理的なモデルとして捉えれば、multi-phase grain boundary(多相粒界)の平均曲率流になっている.(Lami Kim(東工大)との共同研究)