Fourth-order dispersive systems on the one-dimensional torus
関数方程式セミナー
開催期間
2013.10.18(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
千原 浩之 (鹿児島大学)
概要
まず,2つの未知関数に対する空間1次元の4階分散型線型偏微分方程式系の初期値-周期境界値問題の適切性の特徴づけを与える.これは系 を擬微分作用素系によって本質的に対角化することによりMizuhara (2006) の単独方程式に対する結果に帰着する.次に,「リーマン面上の閉曲線の運動を記述するある種の4階分散型写像流の方程式」にある意味で非常に近い特殊な線 型偏微分方程式系を改めて考察する.応用上重要と思われる「適切性の必要十分条件の十分性の具体的な証明」を与える.最近,Onodera は値域が定曲率リーマン面の場合に職人芸的計算を駆使して,この分散型写像流の初期値問題の解を構成することには成功している.本講演では解である閉曲線 に沿う標構場を導入して未知関数の高階導関数が満たす方程式を書きなおすことで,値域が定曲率リーマン面の場合には方程式の構造が「初期値問題が 可解になる構造」になっていることを見る.