対称双曲・放物型連立系に現れる境界層解について
関数方程式セミナー
開催期間
2012.1.13(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
中村 徹 (九州大・数理)
概要
全空間における圧縮性Navier-Stokes方程式の解の安定性解析につい
ては, 1980年に松村・西田によって(ポテンシャル外力で定まる)
定常解の安定性がエネルギー法によって示され, さらに川島等によっ
て圧縮性粘性流体の様々なモデル方程式を包括するような双曲・放
物型保存則系における統一的理論へと発展された. 一方半空間上で
の問題については, 2001年に松村により様々な解の漸近形の予想が
示されており, その中でも境界層解と呼ばれる定常解の漸近安定性
が等エントロピーモデルや熱伝導モデルに対して近年示されている.
そこで本講演では半空間における一般的な双曲・放物型保存則系に
現れる境界層解の安定性に関する結果を報告する. 具体的には1次元
半空間において特性速度が全て非正となる場合について,境界層解の
漸近安定性を静田・川島の安定性条件のもとエネルギー法を用いて
示す. なお本講演の内容は西畑伸也氏(東工大)との共同研究に基づ
く.