Bifurcation analysis to the Lugiato-Lefever equation in one space dimension
関数方程式セミナー
開催期間
2010.10.15(金)
15:30 ~ 17:00
15:30 ~ 17:00
場所
福岡大学・セミナーハウス・2階セミナー室D
講演者
宮路 智行 (広島大学・理)
概要
近年、”Dissipative soliton” と呼ばれる、非平衡開放系に現れる局在
構造の研究が盛んになってきている。例えば非線形光学の分野でも、非線
形光共振器内でdriving とdissipation 及び、detuning を伴うレーザー
光の共振現象によるパターン形成の研究が盛んに行われている。このパター
ンはパルス状のものであり、あるパラメータ範囲内でパルスの増殖や 消
滅現象が見られる。これは、あるパラメータ範囲内で定常解のサドルノー
ド分岐が断続的に起こる、“snake bifurcation” の存在から定性的には
理解される。本講演では、モデル方程式である damping と driving 及び
detuning を伴う非線形シュレーディンガー方程式(Lugiato-Lefever方程
式)の空間的に一様な定常解に対する分岐解析を紹介する。特に、空間一
次元の 有界区間における周期境界条件下で問題を定式化した場合、一様
定常解が一般にピッチフォーク型分岐を生じることを示す。さらに、分岐
の型が超臨界型と亜臨界型とに分けられる余次元2分岐点近傍において、
より詳細な分岐解析を行い、その特異点近傍に、大域的な分岐情 報の一
端が垣間見られることを報告する。この研究は、大西勇(広大(理))、
堤誉志雄(京大(理))両氏との共同研究であることを申し添えます。