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6月 IMI Colloquium(2021/6/23)を開催しました

在学生 研究活動 大学院数理学府 数理学研究院

2021年 6月23日, 6月IMI Colloquiumを開催しました.
 6月 IMI Colloquium
講演タイトル : 現代のロゼッタストーンと数学

講師:若山 正人(東京理科大学 副学長・理学部教授、 科学技術振興機構・研究開発戦略センター 上席フェロー )

場所:オーディトリアム(W1-D-413) 及び、Zoomによるオンライン配信

本講演は「現代のロゼッタストーンと数学」というタイトルで、数学の発展と社 会との関わりに関する講演が行われた. ロゼッタストーンとは、時代の異なる三つの言語の架け橋となる石碑であり、「知の新たな地平の絶対的な手がかり」という意味を持つ. 例えば、Andre Weilは1940年に哲学者である妹シモーヌへ宛てた手紙の中で、数体上の整数論、複素数体上の代数関数体の理論、有限体上の関数体との関係をロゼッタストーンに例えたことが説明された. そして、数学の特質に基づきつつ、現代社会のロゼッタストーンとして、数学がデータとAIの間の架け橋となることが語られ、必要とされる数学、AIの信頼性が担保できない課題やAIと数学との協働の重要性、また、AIにノーベル賞を取らせようとするための試みなどが紹介された. 講演の最後では、数学人材育成における日本と米・英などとの違いについての紹介があり人材育成への期待についても述べられた.

参加者数:教員21名,学生14名, その他57名