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沿革

 理学部数学教室は、1939(昭和14)年4月に箱崎キャンパスでの理学部開設と同時に「代数学及び位相数学」講座と幾何学講座の2講座*1 で発足した。当初は理学部に於ける数学教育を担当しており、理学部数学科の学生の募集が開始されたのは1942(昭和17)年からである。
 理学部数学教室は以後漸次拡充され、1976(昭和51)年5月には代数学講座、幾何学講座、解析学講座、関数解析学講座、位相数学講座の純粋数学コース5講座、統計数学講座、計画数学講座、計算数学講座、数理解析学講座の情報数学コース4講座という、純粋と応用が均衡する特色ある研究教育体制を取るに至った。その中で、工学部応用理学教室、教養部数学教室に所属する数学教員と合同する「数学部」構想が三つの教室内に持ち上がり、1994(平成6)年4月にこの構想が九州大学に於ける『大学院重点化』の導入により数理学研究科として実現した。
 数理学研究科は代数学、幾何学、解析学、離散数学、数理システム、非線形数理、計算数理、社会数理の8講座*2 で発足し、三つの分室、理学分室、工学分室、六本松分室を置いた。2000(平成12)年4月には、数理学研究科は九州大学に於ける『学府・研究院制度』の導入により教育組織である数理学府と研究組織である数理学研究院に再編され、2009(平成21)年に三分室を解消する形で伊都新キャンパスに移転した。
 2011(平成23)年には、4月に数理学研究院の約1/3の教員がマス・フォア・インダストリ研究所に異動し、10月には別の教員数名が基幹教育院に異動した。現在、数理学研究院はマス・フォア・インダストリ研究所および基幹教育院に所属する数学教員と協同して、九州大学全体の数学教育を担っている。


*1通例、教授一名、助教授(または講師)一名、助手若干名からなるいわゆる小講座
*2通例、教授数名、准教授(または講師)数名、助教数名に助手若干名からなるいわゆる大講座

年表(理学部数学教室)

1939(昭和14)年4月 "代数学及び位相数学" 講座と幾何学講座の2 講座で数学教室が発足
1940(昭和15)年4月 解析学講座を増設
1942(昭和17)年 理学部数学科の学生の募集を開始
1943(昭和18)年7月 応用解析学講座を増設
1943(昭和18)年11月 統計数学講座を増設
1945(昭和20)年4月 福岡県立浮羽工業学校に疎開
1946(昭和21)年早春 久留米の旧陸軍48 連隊跡に移転
1949(昭和24)年4月 大学院理学研究科数学専攻を開設
1950(昭和25)年4月 箱崎キャンパスに復帰
1962(昭和37)年4月 計画数学講座を増設
1963(昭和38)年4月 計算数学講座を増設
1965(昭和40)年 "代数学及び位相数学" 講座、幾何学講座、解析学講座、応用解析学講座の4講座からなる純粋数学コースと統計数学講座、計画数学講座、計算数学講座の3 講座からなる統計数学コースの2 コースを導入
1974(昭和49)年4月 "代数学及び位相数学" 講座と応用解析学講座の2 講座を代数学講座と関数解析学講座の2 講座に再編
1975(昭和50)年4月 純粋数学コースに位相数学講座を増設
1976(昭和51)年 統計数学コースを情報数学コースと改称
1976(昭和51)年5 月 情報数学コースに数理解析学講座を増設
1979(昭和54)年 箱崎キャンパスに理学部3 号館が完成し、位相数学講座と情報数学コースの4講座が移転
1994(平成6)年4月 工学部応用理学教室、教養部数学教室の数学教員と合同して数理学研究科が発足

年表(大学院数理学研究科,大学院数理学府/研究院)

1994(平成6)年4月 数理学研究科が代数学、幾何学、解析学、離散数学、数理システム、非線形数理、計算数理、社会数理の8 講座で発足し、同時に理学分室、工学分室、六本松分室の三つの分室を設置
2000(平成12)年4月 数理学研究科を研究組織である数理学研究院と教育組織である数理学府に再編
2006(平成18)年4月 数理学府博士課程に数理学コースと機能数理学コースの2 コースを導入
2007(平成19)年4月 数理学研究院に数学部門と数理学部門の二つの部門を設置
2009(平成21)年4月 数理学府修士課程に数理学コースとMMA コース*3 の2 コースを導入
2009(平成21)年10 月 伊都キャンパスに数理学研究教育棟が完成し、三つの分室を解消する形で数理学府/研究院が移転
2015(平成27)年10 月 伊都キャンパスにウエスト1号館(総合研究棟(理学系))が完成し、数理学府/研究院が移転

*3MMA は『Master of Mathematics Administration』の頭文字を並べたものである